2台のiPhoneが着信時に同時に鳴り始める現象を有効活用できないかと考えた結果、片方の着信音に「Berryz工房」の「Because happiness」、もう片方の着信音に「℃-ute」の「幸せの途中」を設定してみた。
— 君塚史高 (@ki_230) 2020年7月8日
着信があると、同時に再生されて、ばっちり1曲に聴こえる。改めてつんくの凄みを感じた。 pic.twitter.com/erq3rUC9Kq
結論
- 同じApple IDでサインインしている端末が複数台あれば、マッシュアップ可能。
- 2台でも不可能ではないが、3台あると、うち2台から同時に着信音を流すのが楽々。
- Because happinessと幸せの途中は名曲。
ことの発端
ウェブやアプリをつくっている人にはあるあるな現象だと思うんですが、iPhoneは着信があった際に、同じApple IDでサインインしている端末全てに通知がきます。
僕のデスクの上には、電話機としてのiPhoneが1台、検証機としてのiPhoneが2台、iPadが1台あるのですが、着信時に一斉に鳴り出すという現象が発生してました。
ついでにいうと、MacとApple Watchも着信を伝えてくれるため、1つの着信を6台のデバイスが通知するという状況だったわけです。
なので、着信があると毎回、「!」となってたのですが、同時にこの仕様をうまく使えば、なにか面白いことができそうだと感じていました。
例えば「大地讃頌」のソプラノ・アルト・テノール・バスを同時に再生するとか。
ただ、着信音再生のタイミングをぴったり併せられるのか。まずは2台のiPhoneで検証しようと思ったことがことの発端です。
楽曲について
当初は自分で音源をつくろうかとも考えたのですが、ぴったり併っているかの判定に適した曲を短時間でつくれる自信がなかったので、既存の曲でテストすることにしました。
そんなときに思い出した曲が、「Berryz工房」の「Because happiness」と「℃-ute」の「幸せの途中」です。
この2曲を知ったとき衝撃を受けたので、はっきり覚えてました。もう8年前なんですね。
同じシングルのA面B面とか、同じアーティストの2曲ならともかく(それでもすごいんですが)、別のアーティストの楽曲をマッシュアップ可能にするという発想がすごい!
という衝撃は8年経っても色褪せません。
そんなこんなで、この2曲をつかえば、本当にマッシュアップが可能なのか、はっきりわかるんじゃないかなと思いました。
2曲とも購入済みだったので、早速着信音に設定してみましょう。
iPhoneの着信音をつくる手順
「iTunes」が「ミュージック」と「Finder」に分かれてから若干手順が変わっていたのでまとめておきます。
❶ 着信音にしたい楽曲の長さを39.99秒までにする
着信音が40秒までという制約があるので、それを超える場合は39.99秒にしておきます。
ミュージックで楽曲を右クリックして、「情報をみる」を選択し、オプションタブから開始秒数、停止秒数を入力しましょう。
❷ AACに変換する
ミュージックの機能を使ってmmp3をAACに変換します。初めからAACの場合は必要ありません。
「ファイル」 > 「変換」 > 「AACバージョンを作成」で変換できます。
変換が終わると、40秒のファイルができあがります。
❸ m4aをm4rに変換する
できあがった40秒のファイルを、デスクトップにドラッグアンドドロップして、拡張子をm4aからm4rに変換します。
単純にファイル名を変更するだけでOKです。
❹ iPhoneに着信音として転送する
FinderからiPhoneを選択して、ミュージックタブにm4rファイルをドラッグアンドドロップします。
言葉にすると簡単なんですが、実は、iPhone側で「PCを信頼する」的なボタンを押したり、ライブラリの同期を切ったりする必要があります。結構大変でした。
❺ iPhoneの着信音に設定する
「設定」 > 「サウンド」 > 「着信音」から設定できます。
着信時の挙動調査
大前提として、同時に鳴らしたいiPhoneはすべて同一のApple IDでサインインしておく必要があります。
iPhoneの着信時の挙動を調査してみたところ、まずSIMが入ったiPhoneが鳴り始め、ワンテンポ置いてから同一のApple IDでサインインしている端末が鳴り始めるということがわかりました。
なので、iPhone2台でタイミングをぴったり併せるには、着信音を工夫する必要があります。
例えば、「先頭に無音部分を付け加える」とか、「再生開始時間を調整する」とかです。
しかし、SIMが入ってない端末はほぼ同時になり始めることがわかったので、動画では3台のiPhoneを使っています。
つまり、SIMありのiPhoneはサイレントモードにしておいて、SIMなしのiPhone2台からそれぞれ、「Because happiness」と「幸せの途中」が流れているわけです。
若干の反省としては、同時に再生していることに気づかないぐらい自然な1曲になってしまったこと。これは「つんく♂さんの作曲能力」と「iOSの同期能力」の賜物なんですが、2台で再生されていることをわかりやすくするために、途中で片方電話に出ちゃえばよかったと思いました。でも伝わったみたいなのでなによりです。
おわりに
兎にも角にも、つんく♂さんに喜んで頂けたのが一番嬉しいです。
まじ!これすごい楽しみかた! https://t.co/JF2AIucNS2
— つんく♂ (@tsunkuboy) 2020年7月8日
ツイート内では呼び捨てにしちゃってるし、♂を付けてないしで失礼極まりないのですが、寛大な心で受け止めていただき感謝感激です。
もっとおわりに
最近、「音楽で暮らしはもっと豊かになる」と思っていて、「暮らしック」という活動をしています。
(「暮らしック」にするか「暮らしック音楽」にするか悩んでいて、絶賛表記揺れ中)
(もしくは音楽まみれの家ということで「音楽家(おんがくいえ)」にするか迷ってます)
日々実験をしているので、興味のある方は活動記録をご覧いただけると嬉しいです。アクセスすると、現時点での活動名がわかります。
ベートーヴェンの力を借りて、お弁当の到着を劇的なものにする仕組みを作りました。名付けて「ベントーヴェン」です。 pic.twitter.com/OAcKfEpqSr
— 君塚史高 (@ki_230) 2020年6月24日
窓を開けたときに歓喜の歌が流れる仕組みを作りました。名付けて「換気の歌」です。 pic.twitter.com/x8ku2DN2Ul
— 君塚史高 (@ki_230) 2020年6月21日
バッハの旋律を夜に聴くために、机に「バッハの旋律再生ボタン」をくっつけました。これでなにかあった際は、バッハの旋律を夜に聴いたせいにし放題です。 pic.twitter.com/KOQxJpuXqC
— 君塚史高 (@ki_230) 2020年6月29日