今日はとてもいい天気だった。朝からお日さまがぽかぽかしていて、どこかに出かけたくなるような陽気だ。
お昼ごはんを食べたあと、公園へ向かうと、たくさんの人がいた。
ベンチではおじいちゃんとおばあちゃんがゆっくり話をしていて、芝生では子どもたちが元気いっぱいに遊んでいる。誰もが穏やかで、楽しそうだった。
私は公園のすみにしゃがみこんで、たんぽぽの綿毛をふーっと吹いた。
綿毛はふわふわと空へ舞い上がり、風に乗ってどこかへ飛んでいく。なんとなく、それをしばらく目で追った。
すると、近くで遊んでいたワンちゃんが、私のほうをじっと見ていた。
しっぽを振りながら寄ってきて、私の足元にぴたりとくっつくと、ごろんとおなかを見せた。
かわいいなと思いながら、そっとなでてみると、ワンちゃんは気持ちよさそうに目を細めた。
あたたかい毛並みが、春の日差しにとてもよく似合っている気がした。
春の公園は、やさしい時間が流れている。
なんだか、すこしだけ、ずっとここにいたい気分になった。

